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…それから。

霊的現象に不安がるおばちゃんママには、なずな作の護符を渡す。

これが簡単な結界の役割を果たすそうで、幾分か被害は減少するとのことだ。



そうして、俺達はオデットを出る。



オデットに爪痕を残した、その『魔力』の放出の根源を探すため。



「…『魔力』の根源って何なの」



店から少し離れて、取り敢えず非常階段の踊り場に出た俺達。

なずなはタブレットに文字打ちをしている。

…どうやら、先程のオデットでの経過を記録しているようだ。

そのまとめた記録を、メール送信している。

宛先はボスである菩提さんだ。



「恐らく…このビルのどこかで『魔術』が行われてる」

「………」



魔術…。



「って、何?」

「…言い方ざっくりしてるけど、今回のケースの『魔術』とは、悪魔…魔族の力を借りた呪術。…このビルのどこかで、誰かが呪いでもかけてんだろな」

「えぇっ!呪い!」