★★★









ーーー人は、何故。

悋気の炎を絶やすことが無いのだろうか。







「た、橘くん、良かったら今度一緒に出掛けませんか?…あ、まず友達から…」

「あ、あの…それは…」





あー。度々、どうしていいかわからない。

まず友達から…って、俺、何人女友達作る羽目になるワケ?





「ひ、ひょっとして…カノジョいるとか?」

「いや、カノジョはいないんだけど…」

「カノジョは…って、好きな人がいるとか?」

「あ、ああぁぁ…うん」



ちっ。何だそのあたふたした断り方。

バーン!と自信持って『好きな人いるからごめん無理!』って、はっきり言えばいいのに、俺も。

でも、お友達から…って言われると、本当に純粋な友達はいた方がいいし。美森みたいなのな。



「じゃあ、もうすぐバレンタインだから、チョコあげるね!じゃ!」

「あ、うん…」



そう言って、どっかの知らない誰か女子は手を振って去っていく。

どっと疲れてしまい、その場、廊下に立ち尽くしていた。



年明けから、こんなんばかり…。