凌玖先輩から逃れられない


「だが、沙耶が嫌なら少し抑え「嫌じゃないです!」


先輩の言葉を前のめりで否定して、わたしは先輩をじっと見つめる。


「どんな凌玖先輩も好きです!」


先輩がいうカッコ悪いもよくわからないし、

完璧じゃない一面を知ったら、むしろ前よりもっと……


「大好きです!」


ぱちりと青黒い目が瞬いて。

次の瞬間、くしゃりと細められた。



「沙耶」


鼓動が早いのはもう止められず、ゆっくりと先輩の端正な顔が近づいてくる。


キスがくると思ったわたしは目を閉じて待つが、先輩は耳元で深く甘い声でこう囁いたのだ。



愛してる、と────