「さーやー!早く起きなさーい!」

「はーい!」


それから少しの間やり取りしていたら、お母さんがわたしを呼んだ。

先輩の仕事の邪魔になるだろうから、そろそろ切り上げよう。


『では、また放課後。仕事頑張ってください!』

『早く沙耶に会いたい』


……っ。

ちょっと、ちゃんと返事してください。

先輩と一緒の気持ちですごく嬉しいんだけど……


「朝から心臓に悪いよ……」


真っ直ぐに言葉にされると、どうしても胸がキュンと跳ねあがる。


ドキドキしながら支度したのは言うまでもなかった。