火は数分後に嘘のように消えてしまった。
救急車が呼ばれ、到着するまでの間、保健室に運ばれた。
「空君、空君……私の手を握って……わ、私を、す、好きだと言ってよ…」
凛夏はかすれた声で言う。
空君はベッドの横に座り、言われたように手を握ると、
「リンカ、スキダ、スキダ……」
とロボットのように繰り返した。
しかし、凛夏の喉が火によって焼かれ、声が出ず命令できなくなると、空君は静かに立ち上がり、出ていってしまった。
「メイ、見ろよあれ」
凛夏の焼けた腕にあった喰喰の印が、少しずつ消えていく。
「不幸が終わると、印が消えるんだ…」
それから私たちは、いなくなった凛夏の机を漁った。
そして一冊の日記帳を発見する。
そこには、喰喰を呼び出す儀式の方法が、詳細に記されていた。



