それは、あの日、私の家族を惨殺した喰喰にそっくりな女の絵だった。


女は十字架にはりつけにされ、火で焼かれようとしている。


姿はほぼ白い和装で、鉄の棘で全身をまかれ、血が雨で濡れたようにしたたっていた。


「この絵は“Karma”っていうんだ。作者は不明だけど、喰喰がモデルとされてる」


響介はしゃがみ、私と目線を合わせる。


「儀式は無理だ。君なら喰喰を呼び出せるかもしれない。だけど、絵を見ただけでその様子じゃ、不可能だよ」


見下したわけでもなく、哀れんだような目。それが逆に、私の心を痛める。


「ふざけんな。あんたが教えてくれなくても、私は自力で調べられる」


私は立ち去る。






ひとり残された響介は


「もう二度と、君を死なせたくないんだ…」と呟いた。