血の契約を結ぶ前に、契約者は喰喰をある儀式により呼び出す必要があるという。
「響介は知ってるんでしょ? 儀式のやり方を。それをすれば、私もあいつを呼び出せるの?」
響介は何も言わず、教室に飾られていたものに目を向けた。
それは、額に入れられた大きな絵だった。長さ150cmはあるだろうか。
絵そのものは、布がかけられていて下の方しか見えない。
しかし、私は直感する。
空き教室にしては、机も椅子もない。暗く閉ざされた空間は、この絵を封印するために用意されたようだった。
「メイは“こいつ”に見覚えがあるのだろ?」
響介は布をはぐ。
そこから現れた絵を見て、思わずうずくまると、嗚咽が止まらなくなった。



