私は祐希の手を握ると、手の甲に、文字を書いた。 漢字で、芽依と。 「これが本当の私の名前。響介が教えてくれたの」 「響介君、生きてたの?」 私は首を横にふる。 「分からない。けど私に、メールを残してくれて」 「そっか……」 私と祐希は、喰喰の生け贄がある、地下へ向かった。 しかし、そこには音音の死体がなかった。