「ここも違う。あとは西校舎か、本館だね」
本館へ向かおうとする祐希を、私が止め、倉庫の影に身を隠す。
「どうしたの?」
「あいつらだ。響介と私を襲った」
「え?」
鳥のような仮面をつけた男達が、校舎にも集まっていた。
私を追って来たんだ。
そのとき、真夜中なのに、校内放送が流れた。
『神崎メイ。校舎にいるのは分かっている。今すぐ屋上に来なさい』
「この声、熊本先生?」
私と祐希は息を飲む。
『響介は屋上に捕らえた。あと10分以内に来ないのから、屋上から響介を落とす。嘘だと思うなら、下からのぞいてみるといい』



