茫然としたまま、私は女にきく。


「喰喰……なぜか“みんな”、私をそう呼ぶの…」


女は表情も変えずに答える。


「なんで、私から家族を奪ったの?」


私がきくと、女は一瞬だけ驚いたように目を見開くと、今度は表情を歪め、ニヤリと笑う。


「それはね、メイ……あなたが……」


その言葉を最後に、また意識は遠ざかっていった。