「ひっ……!!」 思わず叫び出しそうになった声帯を、無理やり閉じて声を殺す。 真っ赤な部屋だ。 床や壁は血で赤く塗られている。 部屋の中央には、制服を着た高校生くらいの女が、長い黒髪をたらし、獣のように地面に這いつくばって、何かを夢中でむさぼっていた。 「お、お母さんっ!」