「解除してくれた?」
「誰がするか!」
「あっそ。じゃ解除してくれるまで離さない。」
寝転がりぎゅっときつく抱きしめられたまま翔真はまた目蓋を閉じる。
「なんだかよー…」
「え?」
片意地張ってたことが拍子抜けすると、
「悔しいけど、妙に落ち着くというか…」
「?」
「温度なのかな?匂いなのかな。」
くんくんっと鼻を翔真の顔に近づけて匂いを嗅ぐと、
「くっくすぐったいよ。あははっ」
そしてギュッと翔真の背中にしがみつくように彼女に手を回され驚くも、嬉しそうに微笑み、髪が汚れないように差し出した腕枕に未茉の頭を乗せると自分の中へと閉じ込めた。
体は日影の床が冷やしてくれて密着していても素肌は気持ちよかった。
そしてたまに吹く風に靡いてく髪を翔真の長く細い指で優しくとかすように撫でていく。
「追試受かった?」
「受かった。アメリカから来た小人のお陰でな。」
「あはははっ!!よかった。」
………
あたしの欲するこの心地よい温もりはコイツしか持ってない。
ずっとこうしていたいって思うこの気持ちって
「なんなんだろーなぁ……?」
「ちょっ……ちょっとなんなのよぉ!!誰が別れたなんて言ったのよぉ!!」
「めちゃ抱き合ってるじゃんっ!!!」
その頃、翔真に告白しに屋上まで来た女の子達が二人の姿を目撃して小声で涙ながらに階段を降りてくと、
「・・・アイツらまさかこの上でいちゃついてねぇだろーな・・?」
五分後、下ってくる女の子達の声を聞いた結城と三上に怒りの襲撃を食らう翔真と未茉なのであった・・・。



