虹色アゲハ

「お前に言われなくたって、望がそう思う事くらいわかってる。
だから、そう思わせずに奪うんだろ?
望が幸せになるためなら、俺はどんな罪にも手を染めるし。
いくらでも(望から)憎まれていいよ」

俺だってそうだけど…
その気持ちには共感しながらも。

「それであいつが幸せになんのかよ」

「あの女詐欺師(毒女)に言ってた言葉、聞いてただろ?」

ー「一生組織に飼い殺しされるよりマシよ?
お金なんてまた稼げばいいし、それで解決するならラッキーなんだから」ー

「少なくとも、俺と生き地獄に行くよりは幸せになれるよ」

確かに倫太郎も、望をそんな目に遭わせたくなかったし。
これ以上罪も重ねてほしくなかった。


「けどそれじゃ別の(裏切られた)ショックが…」

「だとしても、今の望にはお前がいる。
そのショックを慰めるのが、最後の指令だ」

「最後?」
その言葉が引っかかるも。


「罪さえ回収すれば、アイツの事はもういいのか?」

「…そうだな。
そしたら俺も肩の荷が下りるし、お前も自由だ」

「ふざけんなよっ。
アイツが幸せになるまで見守んなくていいのかよっ」

「残酷な事言うんだな」

もっともな指摘に、再び言葉を無くす倫太郎。