「はぁぁぁぁぁぁ!?
 あっ、でも理由はわかった様な…」


「流石。当ててみて」


「観察方の山崎さん…または島田さん?」


「丞くんだよ」


「ですよねぇぇぇぇぇ!!」



ほぼやけくそ気味に叫ぶ。


クッソ観察方こえぇんだよ!!


俺は監禁されてんのかこの野郎!!


まぁもうわかったもんならない仕方ない。



「それでー?近藤さんはどうお考え何ですか?
 私の処罰についてはー」



「罰なんか受けないよ?」



「…もう何が何だかわかんない」


「取り敢えず戻ろうか?」


「…はーい」



















「ただいま戻りましたー」



「遅いっ!!」



沖田隊長を叱った後私の方に目線を向ける。


今思うことではないが土方さん綺麗やな…。



「鈴」



「あ、名前もわかってるんですね」



「まぁな。俺がお前に聞きたいのは一つだ」



「何でしょう?」






















「お前は新撰組に居たいか?」


























勿論。



そう答えたかったけど出来なかった。



なんせ私は未来から来た餓鬼だ。



しかも14歳の女。



それにトリップ小説である様に



いつかは居なくなってしまうのだ。



それでもし、



沖田さんや土方さん、近藤さんが悲しむなら。



私から離れて行く。



そうすれば私を嫌いになって



悲しむなんて出来ないはずだから。



そう。だから私はーーーーーーーーーー




「…ごめんなさい。
 私はあなた方とは居られないんです」



「そう、か」



ねぇ、そんな顔しないでよ土方さん。



違うんだよ。



そんな顔をさせたくて言ったんじゃないの。



出会いがあれば別れもある。



ずっと先でこれより悲しい別れがあるから



今ここで私は居なくなった方がいいでしょ?



だからお願い私を突き放して?



そうすればあなたは楽になるはずだから。



お願いだよ…!!





「ねぇ鈴」




唐突に沖田さんが私に話しかけた。



その顔はとても無情で冷たかった。




「鈴は自分がいなくなれば僕らが
 悲しまないと思ったわけ?」



「っ…」



なんで。



なんでわかるの?



だぁぁぁぁぁ!!



もう駄目だわ。



勝てないなぁこの人たちには。



「なんでそう簡単にボクの言いたいことが
 わかるんだ…。」



「「ボク⁇」」



「あぁぁぁぁぁもう!!悪かったですね!!
 ボクは一人称で対応変えてんですよ!!
 俺は友達の前、私は親の前、ボクは本心!!
 ここまで隠してきた意味なくなったじゃん!」