「トシ、その子が例の子供か?」


…ゴリラだ。


マジで第一印象そんな感じ。


てか今土方さんのことトシって言った?


てことは新撰組の局長、近藤勇!?


マジかよおい。


確か凄いお人好しだったような…?


ん?待てよ?


そうなると絶対に




「この子入隊させよう!!」




はい、ですよねぇ。


ここは断っとこうか。


でも行くあてないんだよなぁ。



「「近藤さん!?」」



まぁ、そりゃ驚くよね。



「さすがに無理ですよ近藤さん!!」


「まだこんな子供だぞ!!」



うん、まぁ、そんなんだけどね。


さすがに子供という単語にイラって来るな。


土方さんはこっちを向いて私に聞いた。



「お前も入りたくないだろう?」



「いや?どうせ命捨てるなら
 人の為に使いたいです。」



あ、ヤッベ本音言っちゃった。


私の馬鹿野郎!!


ここから逃げようとしてたのに!!


まぁでも悪くはないよね。



「ほら、その子もそう言ってることだし。」


「本当にいいのか?死ぬかもしれないんだぞ?」


「別に構いませんよ。何度も捨てたこの命、
 誰かを助けて失うのなら本望です」



にっこりと笑って見せる。


そう、本当なんだ。


何度もしのうとして命を捨てた。


こんな私が役に立てるなら構わない。


でも…


鍛えないと、だよね。



「僕は反対ですよ近藤さん!!
 まだどんな奴かも分かってないのに!!」



まぁそりゃそうだ。


私別にどっち転がろうがどうでもいい。


死ねるんならね。



「うーんそうだなぁ…。なら、こうしよう、」



「?」



「総司がその子を育てればいいだろう」



何を言ってるんだこの人は?


ダメだろそれ。


沖田さんと土方さん正しいよ。



「…分かりましたよ。」



「いいんだ…。」



「でもこの子に才能がなかったら絶対に
 入隊させません。それでいいですね?」



「ああ、構わんよ」



いや、いいのかよ。


こんなんでいいのか新撰組。