なぁ、そろそろ俺……我慢できそうにない。

今は莉子に好きになってもらいたくて、必死に優しい男を演じているけど……。

自分のものにしたくてたまらない。

莉子は俺のものなんだって、全世界に宣言してやりたい。

近くにあったベッドに寝転んで、深いため息をついた。

莉子……。


「頼むから、俺のこと好きになって……」


1人きりの部屋で、届くはずのない想いを呟いた。

【side 湊 end】