「返事よ返事! どうしたの!?」

「と、友達からってことになって……」

「友達からぁ!?!? なんでそんな勿体無いことしたの!?」

「さ、紗奈ちゃん声が大きいってば……!」


またしても叫んだ紗奈ちゃんに、しぃー!っと人差し指を立てる。


「ごめんごめん……。でもまさか、あの瀬名湊が告白するなんて……」


興奮冷めやらぬ様子の紗奈ちゃんに、私も同意してこくりと頷く。

驚くのも無理ないよね……。


「私もびっくりしたの……どうしてあんなかっこいい人が私なんかに……」

「いや、そっちじゃないわよ」

「え?」

「あの人が女嫌いって噂、聞いたことあるでしょ?」

「うん……少しだけ……」

「でも、ただの女嫌いじゃないのよ。あの人はもう病気レベルの女嫌いなの」


病気……レベル?


「どういうこと?」


そう尋ねた私に、紗奈ちゃんは瀬名先輩の女嫌い伝説を詳しく話してくれた。


「あの人……女が話しかけても何をしても無視。もはや存在を無視。女がいる場には絶対に行かないし、女ってつくものは全部毛嫌いしてるらしいの」


そ、そこまで……?