クールな生徒会長は私だけにとびきり甘い。

理由を聞こうと思ったのもつかの間、紗奈ちゃんが私の後ろを見てニヤリと笑った。

慌てて振り返ると、そこにはダッシュでこっちに向かってくる湊先輩の姿。

その後ろを、朝日先輩が追いかけてくる。


「おーい! 莉子ちゃん紗奈ちゃーん!」


笑顔で手を振っている朝日先輩に、ぺこりとお辞儀した。


「莉子……よかった。無事そうで」


まるで危険地帯から生還した人を見るような目で私を見て、ホッとした様子の湊先輩。

家から来るだけだったんだけど、どうやらすごく心配をかけてしまったらしい。

湊先輩って、もしかして過保護、なのかな……?

そう疑問に思ったとき、何やら湊先輩が私のほうを見て、少し驚いた表情をしている。

……?


「……私服、初めて見た」


あっ……服装……。


「へ、変ですか……?」

「ううん、すごい似合ってる。可愛すぎてびっくりした」


……っ。

相変わらずの直球すぎる言葉に、顔に熱が集まるのがわかった。

お世辞だろうけど、それでも、湊先輩に可愛いって言われて、嫌な気はしない。

おしゃれしてきて、よかった……。