クールな生徒会長は私だけにとびきり甘い。

スタジアムの中に入ると、試合に出る学校の選手や関係者で溢れていた。

今日はたくさん試合があるのかな……?

この中から先輩たちを見つけるなんて、無謀な気がしてきた……。

そう思ったとき、ポケットの中のスマホが震えた。


「あっ、湊先輩から!」

画面に映る、【湊先輩】の文字。

私はスマホを操作して、慌ててメッセージを開いた。


【莉子今どこ?】


「瀬名先輩、なんて?」


紗奈ちゃんが急かすように聞いてくる。


「今どこ? だって!」


ぽちぽちと文字を打って、返事を返す。


「今着きました……入り口のところに、います……っと」


すぐに既読がつき、秒で届く返信。


【待ってて。迎えに行く】


なんだか申しわけないな……。でも、迷子になりかけていたからよかった……。


「紗奈ちゃん! 湊先輩迎えに来てくれるって……!」


すぐに紗奈ちゃんに報告すると、紗奈ちゃんもひと安心したのかホッと息をついた。


「さすが。多分一瞬で来てくれるよ」


一瞬?

どういう意味?


「……ほら」