クールな生徒会長は私だけにとびきり甘い。

『えっと、お弁当は自分で作ってるんです』

『そうなの? 自分で?』

『はい。両親が共働きなので、朝3人分作ってます』

『すごいな。こんな美味そーなの自分で作れるとか……。俺は破滅的に料理できないから』


なんだか、少しお弁当に憧れているような言い方に聞こえた。

だからつい作っちゃったけど、お弁当渡すなんてちょっと重たいかな……?


「へぇー! いいじゃない! 先輩絶対喜ぶよ!」


紗奈ちゃんの言葉に、「そうかな?」と返事をする。

喜んでくれると、いいけど……。


「あたしも無難にレモンの蜂蜜漬け作ってきた!」

「朝日先輩、喜んでくれるといいねっ」

「ふふっ、うん! あ! 見えたよスタジアム!」


前方を見ると、視界に入ったドーム型のスタジアム。


「へぇ? 広いんだね……!」


こんなところで試合するんだ……!


「莉子行くわよ! いざ、戦場へ!!」


私たちにとっては戦場じゃないけど……。と、苦笑いを浮かべながらも、「うん!」と首を縦に振った。


「ここで合ってるはずなんだけどな……。先に差し入れ渡したいけど、先輩たちどこにいるのかな?」