クールな生徒会長は私だけにとびきり甘い。

「さ! 行くわよ!」

「う、うん!」


ちょっと心配だけど、紗奈ちゃん、すっごく気合い入っているから、応援しようっ。

昨日も必死にお洋服選んでたし、ほんとに朝日先輩のこと、大好きなんだなぁ……。

大好きな紗奈ちゃんの恋が、報われてほしい。

そう思うけど、私は未だに、朝日先輩についてよく知らないままだった。

朝日先輩は謎なイメージが強くて、なんていうか……。秘密主義のようなところがあると思っている。

紗奈ちゃん的には、そういうところも魅力の1つなんだろうけど、私はちょっぴり心配だ。

いい人だとは思うけど……。朝日先輩は紗奈ちゃんのこと、どう思っているんだろう?


「莉子、そのカバン何?」


そんなことを考えていると、紗奈ちゃんが私のカバンを指さしてそう聞いてきた。


「サッカー部への差し入れと……湊先輩にお弁当」


今朝、早く起きて作った。

湊先輩はいつも菓子パンを食べているから、パンが好きなのかなと思っていたけど……。


『莉子の弁当、いつも美味そう』

『え? ほんとですか?』

『毎日作ってくれるとか、いいお母さんだな』