クールな生徒会長は私だけにとびきり甘い。

「ごめん、俺も怖い?」


申しわけなさそうに眉の端を下げ、手を離そうとした湊先輩。

その手を引き戻すように、ぎゅっと握り返す。

やだ……離さないで、ほしい。


「もう少し、このままで……いてほしい、です」


湊先輩の手……すごく安心するから。

私の言葉に、湊先輩は目を見開いて、それから嬉しそうに笑った。

その無邪気な笑顔に、さっきまでの恐怖心が和らいでいく。


「莉子、ここ座って」


湊先輩が、近くにあった椅子に座るように言った。

こくりと頷いて、お言葉に甘えさせてもらう。

手を繋いだまま、湊先輩は私の前にしゃがんだ。


「あいつ、同じ委員の男?」


眉をひそめながら、確認するように聞いてくる湊先輩。


「はい……」


兼山先輩とは、月に3回は保健室の担当が被っている。

いつも優しくて紳士的な人だと思っていたけど……。

次に会うのが、怖い……。

どうして、あんなふうになっちゃったんだろう。

さっきのことを思い出して、再び恐怖心が芽生えた。


「そっか。じゃあもう委員会で会わないようにさせとくから、安心して」


……え?