クールな生徒会長は私だけにとびきり甘い。

隣から聞こえた、紗奈ちゃんの声。

困惑しているような声色に、首を傾げる。


「紗奈ちゃん?」


固まっちゃって、どうしたんだろう……?


「あ、あさ……あああ朝日せんぱ……」


……え?

朝日先輩?

紗奈ちゃんの視線を辿ると、そこには湊先輩……ではなく、どうやら湊先輩の隣の男の人に向けられているようだった。

あ、そういえば……。


『ま、あたしはクール系はタイプじゃないけどね? 朝日先輩のほうが断然好みだわ……!』


って言ってたような……。もしかして、湊先輩の隣にいる人が、朝日先輩なの……?


「あれ? 俺のこと知ってるの? 嬉しーな」


スッと立ち上がって、笑顔で近づいてくるその人は、どうやら本当に朝日先輩らしい。


「ほ、ほほほ、ほんもの……!」

「ふふっ、なんか俺芸能人みたい。本物だよー」


気さくな人なのか、朝日先輩は「よろしくね」と微笑み紗奈ちゃんの手を握った。

紗奈ちゃんの目がハートになってる……!


「あ、君が莉子ちゃんだよね。初めまして、俺は白川朝日。いつも湊がお世話になってます」