クールな生徒会長は私だけにとびきり甘い。

お弁当を持って紗奈ちゃんに声をかける。

何やら気合いの入った様子の紗奈ちゃんは、ゆっくりと立ち上がって言った。


「来たわね……。いざ決戦の時……!」


決戦って……。あはは……。

すぅー……はぁー……と深呼吸を繰り返している紗奈ちゃんと一緒に、屋上へと向かう。

そういえば、屋上行くの初めてだなぁ……。

別に立ち入り禁止ではないけれど、屋上は先輩たちのものというイメージがあり、下級生はあまり使わない。

ちょっとドキドキする……。


「あー、緊張してきたぁ……!」


隣の紗奈ちゃんは、私とは違う意味でドキドキしているみたい。


「もう来てるかな? 湊先輩たち……」


授業終わるの遅れちゃったし、私たちのほうが先ってことはないか……?

ゆっくりと屋上の扉を開ける。ふわりと風が吹いた。


「……あっ」


扉を開けた先に、奥のベンチに座る湊先輩と、1人の男の人の姿を見つけた。

湊先輩も私たちに気づいて、こちらを向く。


「莉子、こっち」


そう言って手招きしてくる湊先輩に、こくりと頷いた。


「……う、うそ」


……ん?