キーンコーンカーンコーン。

テスト終了を知らせるチャイムが、校内に鳴り響く。


「はぁ~終わったぁ……!」


隣の席の紗奈ちゃんが、そう言ってうんっと伸びをした。


「ようやく解放されたわ……!」

「そ、そうだね……」


こくりと頷いて返事をするけど、実は、心臓がバクバクだった。
テストが終わって一段落だけど……。私にとっては、このあとのほうが正直怖い。


「ふふっ、莉子にとってはここからって感じ?」


片手で口元を覆いながらニヤニヤしている紗奈ちゃんに、私は頰を膨らませた。


「も、もう紗奈ちゃん……! からかわないで……!」


ぜ……絶対楽しんでるでしょう……?


「フフフフフ」


案の定不気味な笑みを浮かべる紗奈ちゃんに、キッと
鋭い視線を向けた。