違う……湊先輩が謝る必要なんてない。

だって、助けてくれた。

私のこと、ちゃんと見つけてくれた……。


「もうこんなこと、絶対に起きないようにするから。俺が絶対、莉子のこと守るから」


耳元で告げられたその言葉に、決意のようなものが込められている気がした。

その声と、湊先輩の体温がとても心地よくて、私は先輩の腕の中で、そっと目を閉じた。