宇佐美くんの口封じ





上映中は何度も死にかけた。
突然悲鳴が聞こえたり、突然画面が暗くなったり、かとおもったら口の裂けた女の人が出てきたり。




あまりにも怖すぎて、無意識で宇佐美くんにしがみついてしまったりもした。


私が怯えてくっつくたびに、彼は「よしよし」なんて言って肩に手をまわして落ち着かせてくれたり、握った手を離さないままでいてくれたり…確かに優しさは感じたけど。

少しだけドキドキしたなんて、本人には絶対に言えないけど。





冷静になった今、宇佐美くんってそういうの慣れてるんだなと再確してしまう。

…私もビビりすぎておかしくなっていたのかもしれない。




今だって、つないだままの右手にどこか安心している自分がいる。