「他の女と遊んでたら、せんぱいと純粋に仲良くなりたいって思うことすら許されないんですか?」
「…でも、宇佐美くんは私ともキスした」
「あれは口封じって言ったじゃないですか」
「にっ…2回もしたもん!」
「あれはせんぱいがうるさいかったし、ついでに目の前に丁度いい唇があったか、」
「っクズ!最低!」
最低だ!思ってたよりもずっと最低だったこの人!
丁度いい唇ってなんだ!
顔を赤くして叫ぶと、「うるさいです」なんて言って軽くあしらわれてしまった。
「…てか、」
「…っなに!近いんだけど」
ずい、と宇佐美くんが顔を近づける。
私は前回同様、咄嗟に右手で口元を抑えた。後ろに壁もないし、押さえつけられることも無いだろう。
意地でもこの唇は守ってみせる…!



