「…なんの用でしょうか宇佐美くん」
「お昼一緒に食べましょうよって誘いに来ました」
「そういうことならほかを当ってください」
「でもせんぱいの友達は歓迎してますよ」
「…はぁ?」
宇佐美くんの視線の先に釣られるように目を向けと、リコがシッシッと手で追い払うような仕草をしていた。
口パクで、「早く行け」と言っているようにも見える。
…ひどいよリコさん。
「てかはやく行こ」
「えっ、ちょ、宇佐美くん」
「あーお腹すいた」
あたふたする私を置いて宇佐美くんが歩き出す。
全然話を聞いてくれないし、ていうかそもそも良いとも言ってないのに、教室に目を向ければリコはもう他の友達のところに混ぜてもらっているし。
どうやら、私に与えられた選択肢は宇佐美くんについていく以外ないらしい。



