宇佐美くんの口封じ





隣にいる宇佐美くんの顔が見れない。



"みんなの宇佐美くん"が、私を好きだと言っている。

夢かもしれない。
いや、そう思ったらそうな気がしてきた。

宇佐美くんが私のことを好き?スキ?……好き?





「…聞いてる?」

「きっ、聞いてる……聞いて、…ス、好き……って」

「…ん。せんぱいのことが好きって言った」






これは、悪い夢かなにかだろうか。


宇佐美くんの話はちゃんと聞いていた。
聞いていたけれど、信じられない。



玲のことは誤解だってちゃんと言わなくちゃ。
助けてくれてありがとうって伝えなくちゃ。


それで、それから、……




「っ、私、…っ私ね、」




私も宇佐美くんのことが好きになってしまいましたって、言わなくちゃ。