「もしも、」 「雨宮せんぱいが落ちた!」 「は、」 機械の向こうからツー…ツー…ともう通話が終了したことを知らせる音が聞こえる。 麻央の焦ったような声で言われたその言葉が、一瞬にして頭の中を埋めつくした。 追うようにして、《立ち入り禁止ロープある階段のとこ!》とメッセージが届く。 考えている暇はなかった。 俺は音楽室を飛び出し、麻央の言う場所に向かったのだ。