宇佐美くんの口封じ





放課後。

ホームルームが終わってすぐ担任に呼び出されてしまって、半ば強制的に職員室に連行された。課題を出せとか、授業中に寝るなとか。

別に今日じゃなくてもよかったじゃん…なんて思いながら、せんぱいを待たせていることへの罪悪感と、帰っていたらどうしようという焦りでそわそわしていた。



お説教が終わったのは20分ほどたった時。

俺は解放されてようやくスマホを確認することができた。



せんぱいから《どこに行けばいい?》とメッセージが入っているのを見て、約束を忘れているわけではないと安心した。



すぐに電話をかけたけれどなかなか出なくて、俺は校内を探すことにした。



2年生の教室にも3年生の教室にも姿は見えない。



…どこに行っちゃったんだ、せんぱい。



不安になる気持ちを抑えて、軽音楽部の基地である音楽室に足を向けた。



もしかしたら暇つぶしにギター弾いてたりしないかな。




せんぱいの音は綺麗だ。


バンドなんかやってそうな見た目には見えないのに、本当に音楽が好きなんだろうなって感じる瞬間が時々ある。


…同じ楽器を使うってだけで運命とやらを軽率に信じてしまいそうになったりすることも同じくらいあるけど。