「では、早速ですが・・・。
 生活安全課の江波さんから、一通り事情はお聞きしました。
 確かにこのまま戸籍が無ければ、生活していく上で困る事も多い
 少し時間はかかりますが、一緒に頑張りましょう。」

ハッキリした声で告げる齋藤弁護士は、江波の言う通り実直そうで
安心して任せられる気がした。

「私は分からないことばかりですが、よろしくお願いします。」

「私も碧のサポートをしますので、ご協力お願いします。」

俺と碧は斎藤弁護士と固く握手をすると、今後の打ち合わせをして
事務所を後にした。