*** 「ただいまぁー」 「お、お邪魔します……?」 田所さんは自宅の玄関で慣れたようにヒールを脱ぐ。 え、俺ってどうすればいいの…? お邪魔します、とは言ったはいいものの、今の俺はきっと挙動不審だ。 しかもよくよく考えたら、田所さんって好きな子のお母さんってことだよな…? き、気まづすぎる…… と、 「ごめん、玲子さん。今度の映画の台本なんだけ、ど?!」 パタパタと現れた白井咲良は俺の姿を見るなり固まった。 まぁ、そうだよな……。