不思議な力を持つ女の子と暴走族の話。下



周りの木々達の朝露が太陽に反射してキラキラと輝く様は、まるでこの神木を祀っているかのようだ。


こんな綺麗な森も初めてだ……。

しかも、こんなデカイ神木も……。







そして、そんな場所に似合わない声が1つ。



「う"ぇぇぇえ"っ」

「ツ、ツバサさん大丈夫ですかっ?確かにヤバかったですけど…」



ツバサの背中を摩るテツヤに俺も静かに共感した。


確かにアレはヤバかった…。
俺も逝きかけた…。

正直、今でも余韻がすごい…。


それはきっと俺だけじゃない。
ツバサ程でないが、どことなく俺たち全員の顔は青ざめている。