不思議な力を持つ女の子と暴走族の話。下



「ちょっと感覚似てるから、我慢してくれ……」



そのカケルの言葉と同時に、ヒュンッと身体が浮いた気がした。



目の前が真っ暗になり、そのままふわわと宙に浮く感覚がする。

そこから真っ逆さまに落ちるかのような躍動感はジェットコースターよりも遥かに恐ろしい。


俺は声を出さないようにするのが必死だった。





それが治れば、聞こえてきたのは、







________________チュン、チュン



これは鳥の声?



「着いたぞ」




その声に目をハッと開ければ、眩しいくらいの光がダイレクトに入ってくる。