不思議な力を持つ女の子と暴走族の話。下




「おい!アカリ、それは俺のケーキだっ!」


「アカリさん、俺のケーキもあげますよ」


「ショウ!ふざけんな!俺によこせ!!」


「あぁ!!ツバサさん取らないで下さいよ!」


「ちょっと不良は落ち着いてケーキも食えないわけ〜?!」




そんな様子に翔子ちゃんは慌ただしく「追加のケーキ持ってきます!」と部屋を飛び出して行く。




「……リンはこんな賑やかな所にいたんだな」


カケルがボソっと呟いた。



「こんな愛されてるなら、ここで誰かと子供作ってもらった方が良かったかもね」



アヤトのその言葉に騒いでいた男達はピタリと動きを止めた。