俺は、アヤトみたいな超能力はないが、ここにいる全員が同じことを考えているのがわかる。 それでも、ここの決定権は全てアカリだ。 アカリが「NO」と言えば、俺たちもそれに従わざる得ない。 チラッとアカリを見れば、漆黒の瞳に一筋の光が見えた気がした。 ………心配いらなかったか。 「行くぞ、お前ら」 俺たちはそれぞれ返事をする。 どうやら彼らも緊張していたらしい。 同時に、カケルとアヤトが安堵の様子を見せた。 それもそうか… 元とは言え、敵地に来ること自体、勇気のいることだ。