不思議な力を持つ女の子と暴走族の話。下




「やっぱりね。アカリさんはきっと無効化の能力者だ」



「無効化って……」


「文字通り、僕たち能力者の力を無効にする力だよ」



そんな力聞いた事がない。

けど、確かにアヤトくんの言う通り、何かに弾かれるような感覚があった…。



「待ってくれ、アカリは子供の頃にリンちゃんに傷を治してもらったって…」


ハルキの発言に俺は目を見開いた。

子供の頃だと…?
俺たちの子供の頃を知ってる奴が外の世界にいるわけが無い。

それなのにアカリは覚えていたのか…?



「子供の頃じゃあ、力がまだ無かった、もしくは無意識に受け入れたかどちらかだね。子供の頃の感情は単純だから」


「あ"?…どういうことだよ」


ツバサが凄んでくるが、アヤトくんは臆することなく口を開く。