ここにいる全員が、疑い戸惑い困惑する中、やはり動いたのはあの人だった。 ただただ呆然とする高瀬にぐんっと近づくと、 ______バキ!! とんでもなく重い1発をくらわせた。 仲間とはいえ、思わず震え、目を瞑ってしまう鈍い音に、ここにいる何人かは現実の世界に引き戻されたに違いない。 あんなのもろにくらった高瀬は当たり前の1発KO。 糸が切れた人形のように綺麗に倒れた。 この状況で……… さすが総長と言うべき、なのか…? いや、それとも、 知っていた、のか…?