リンはあのままの方が幸せだったのか…?


俺は一体何の為に………!!



小さい頃から、お互いを理解し、一緒に生活をしてきた。


俺の中でリンは好きとか嫌いとかそんな言葉じゃ表せない存在で、


とにかく俺は、あいつには幸せになって欲しいんだ______。






「……変な事考えない方がいいよ。逃げるにしてもリンは眠ったままだし、この一件があってから警備は余計念入りになってる」


咄嗟に考えた案だったが、

力を使ってないくせに俺の考えはアヤトくんに筒抜けだったらしい。



「じゃあどうしろって言うんだ……」




このままリンはここにいれば、間違いなく利用され、殺される。


俺がリンをテレポートで飛ばせたら、どんなにいいか…。
けど、この研究所では力は使えない。

大切なものを奪うくせに、肝心な時に使えないこの力は本当に憎たらしい。