おさまらない騒音と揺れに、研究所内部がどういう状況なのか分からない恐怖に、足が竦むのをなんとか耐えて前に進む。


指紋認証のゲートは壊れていて、スムーズに入る事ができた。


研究所内部に入ると、むわっと漂う煙に、俺たちは顔をしかめる。





「おい!第1ラボから火事だ!!」
「初期消火失敗!」
「緊急避難だ!」
「避難しろー!」


白衣を着た職員がバタバタと慌てふためいていて、俺たちを気にも留めない様子だ。



好都合っちゃあ、好都合だけど、早くリンとナギを助けなければならない。


時間が限られている。