side.カケル 「まずい…!!」 アヤトくんの珍しく焦った声に、俺もふつふつと嫌な予感が駆け巡る。 グラグラと揺れる地面は立っているのがやっとだ。 この感じと似たような体験を数ヶ月前にもした気がする。 _____『リンちゃんどこ行っちゃったの?!』 リンがいなくなった、あの日……… 「ナギだ……」 ボソッと呟くと、アヤトくんと目が合った。