止めてあげたいのに身体が動かない。
力が奪われていく感覚は止まらない。
もう意識が朦朧としてきている。
どこかで火災が起きてる…
もうしかしたらここも崩れるかもしれない…
『っ、はぁ、誰か、………!』
ナギだけでも、
ナギだけでもいいから…!!
「リン!!!」
聞こえてきた声に、朦朧としてた段々と意識がハッキリしてくる。
嘘でしょ……?
これは幻…?
『くはっ…はぁ…っはぁ……』
それとも、私の最期の都合のいい夢…?
ボヤける視界は苦しさからなのか、涙からなのかわからない。
確かに望んだ。
けど、誰が彼らだなんて思うっていうの…?



