目覚めなければよかったと思ったところでもう遅い。 「起きたか」 声のした方に首だけを動かす。 声の主は私の思った通りの人物で、私はその人物を睨みつけた。 『吉田…』 「あぁ!良かった俺の名前覚えててくれたんだね」 そう言って私の髪の毛を触る吉田に吐き気がする。 「お前が居なくなった時はどうなるかと思ったよ…自分の意思で戻ってきたってことは、自分が何をしなくちゃいけないのか、わかってるんだろ?」 こいつ…… 私が計画の事を知っている事を、知っている…。