……ん？
どうして颯くん、ちょっと嬉しそうなの……？
不思議に思ったけど、気のせいかな？
「ざ、残念だね……」
「うん……」
残念なんて言葉じゃ、足りないくらい……。
「やっぱり、宗ちゃんにとっては私の存在なんてその程度なんだなって、痛感させられちゃた……」
あははと、乾いた笑みが零れる。
笑ってでもいないと、悲しくて眉が勝手に下がってしまうから。
ダメダメ、こんなことで落ち込んでちゃ……。
でも、さすがに今回は、つらいなぁ……。
「……あ、あのさ」
「どうしたの？」
深刻な表情で、私を見てくる颯くん。
「どうしても、そいつじゃなきゃダメ……？」
「え？」
どういうこと……？
「今はまだ無理だろうけど、この先に他のヤツを好きになるとか……考えたこと、ない？」
