年上幼なじみの過保護な愛が止まらない。

どうしたんだろう……? もしかして、風邪?

大丈夫かなと心配になり、熱があるか確かめようと颯くんの額に手を伸ばす。



「……あら、あたしたちがいない間に、すっかりいい感じになってるじゃない」



……え?

ルリちゃんの声が聞こえて、伸ばした手を止めた。



「そうだなぁ~。邪魔すんのも悪いし、ここで見守っとくか?」



どうやら理香ちゃんも戻ってきていたらしい。廊下側の窓枠に肘をつき、ニヤニヤと意味深な表情で私たちを見ている2人。



「2人ともおかえりっ……! どうして教室入らないの?」

「ふふっ、いいの。あたしたちはここで淡い青春を眺めさせてもらうから」



ルリちゃんの返事に、首を傾げる。

淡い青春……?



「……藍ちゃん、この2人に意地悪されてない?」



え?