年上幼なじみの過保護な愛が止まらない。

颯くんの言葉に、ハッとする。



「ううん、何もないの」



いけない、いけない。他の人と話しているときに、スマホばっかり見てちゃ……。

バイブレーションの設定をして、ポケットにスマホをしまった。



「あ、あのさ……」



私を見ながら、なぜか言いにくそうに口を開いた颯くん。



「藍ちゃんって……付き合ってる人とか、いるの?」

「……え?」



予想外の質問に、少し驚いた。



「どうして?」



なんで、そんなこと聞くんだろう?



「えっと……今日の朝、神崎たちと話してるの、ちょっと聞こえちゃって……家に行ったとか……」



ああ、なるほど……と、納得する。



「ううん、恋人じゃないよ。幼なじみなの」

「あ……そ、そうだったんだ!」



私の返事に、心底ホッとしたような表情をする颯くん。