年上幼なじみの過保護な愛が止まらない。

会うたびに言っているけど、嘘偽りない私の気持ち。

ずっとずっと昔から、私は宗ちゃんだけが大好き。

宗ちゃんが、パタリと本を閉じた音が聞こえた。



「……やっぱりダメ。もう帰りなさい」



……え?



「ど、どうしてっ! やだ! もうひと言も話さないから、お願いっ……」



宗ちゃん、いてもいいって言ったのに……!



「やだじゃない」

「宗ちゃんが戻るまで一緒にいるもん……!」



宗ちゃんは、嫌だ嫌だと拒む私の頭をそっと撫でた。



「子供はお昼寝でもしときなさい」



……ズキリ。

それは、一番言われたくはない言葉。



「子供じゃないもん……宗ちゃんのバカっ……」



私はそう言い残して、宗ちゃんの部屋を飛び出した。

宗ちゃんは、いつだって私を子供扱いする。

もう……高校生になったのに。