「も、もうっ、2人とも、声が大きいよ……!!」



小声で注意した私に、2人は申し訳なさそうに苦笑い。



「まさか藍がそんな肉食系だったなんて……」

「その男、幸せもんだな……で、向こうの反応は?」

「わかんない……ほっぺにちゅってして、逃げてきちゃったから……」



私の言葉に、2人はまたもや声を合わせた。



「「あー、ほっぺか」」



よかった……と何を安心しているのか、胸を撫で下ろしているルリちゃんと理香ちゃん。

ほ、ほんとに、なんなんだろう……いったい……。


お昼休みになり、誰を誘おうかと教室を見渡す。

今日はいつも一緒にお弁当を食べているルリちゃんと理香ちゃんはそれぞれ用事があって、教室を出ていってしまった。

1人で食べるのは寂しいので、仲のいい女の子グループに声をかけようとしたときだった。